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LocoStepの活用により、手術前後の患者さんの変化を視覚的かつ客観的に確認できるようになりました

医療法人社団邦清会
木更津東邦病院

リハビリテーション室長
理学療法士 野澤先生

千葉県
入院リハビリ外来リハビリ急性期回復期生活期
木更津東邦病院 野澤先生

課題

  • 術前後の歩行変化を定量的に示しにくい
  • 継続評価や院内共有がしづらい

解決策

  • iPadで使えるAI歩行分析ツールLocoStepを導入
  • 人工関節手術患者の術前後・退院時・外来で継続測定

効果

  • 歩行の変化を患者さんが視覚的に理解しやすくなった
  • 客観的な評価が説明や治療方針の検討に役立つようになった

木更津東邦病院の特徴を教えてください。

当院は整形外科を中心に、急性期から生活期まで対応している病院です。外来・入院ともにリハビリテーションを行っていて、手術から退院後まで、サポートできる体制を整えています。

リハビリで多いのは手術が必要になる外傷の患者さんや、変形性膝関節症、股関節症で人工関節手術をされる患者さんです。リハビリでは下肢の疾患は主に理学療法士が担当しています。

入院期間は、人工関節や骨折であれば3〜4週間ほど、骨折の部位によっては3カ月程度になることもあります。手術とリハビリの両面から、患者さんの回復を支えています。

木更津東邦病院 外観木更津東邦病院 看板

導入前にどのような課題がありましたか?

導入前は、人工関節手術において術前・術後の変化をどれくらい良くなったかを患者さんにわかりやすくお伝えするために、動画や写真を使って比較や説明をしていました。患者さんご自身に「こんなふうに関節の動きや歩き方が変わりましたよ」と実感していただくことが主な目的でした。

ただその方法だと、継続的に、一定の基準で評価していくのは難しい面がありました。院内のスタッフ同士でも歩行の様子を客観的に共有できる仕組みも、十分ではありませんでした。

導入の背景や決め手を教えてください

導入のきっかけは、院長がテレビで医療や介護、リハビリ現場でのAI技術を活用した事例を見たことでした。そこで使われていたのがAIを使って歩行分析を行い治療に生かすものでした。「歩行を定量的に評価できるツールがあれば、今よりもっと患者さんにわかりやすく伝えられるのでは」と関心を持つようになり、いくつかの製品を比較検討しました。

その中でロコステップを選んだ一番の理由は、AIを取り入れていること、センサーなどの専用デバイスが必要なくiPadだけで簡単に測定ができることでした。歩行測定のツールは専用機器が必要なものも多いのですが、ロコステップはiPadにアプリをインストールして使えるので、導入しやすさという点で魅力がありました。また他社と比較しコスト面でも始めやすかったです。

iPadで歩行を測定する様子

どのように活用していますか?

主に、計画手術である人工関節置換術の患者さんに対して、手術の前後で活用しています。術前と術後の歩行データを見比べることで、患者さんご自身にも機能の改善や変化を視覚的に感じていただけるようにしています。

特に、頭部や骨盤の動きのグラフやステップ時間の左右差、体幹の傾きなどは、言葉だけでは伝わりにくい変化もひと目でわかるので、患者さんにも「わかりやすい」とご好評をいただいています

頭部や骨盤の動きのグラフ

頭部や骨盤の動きのグラフ

ステップ時間の左右差、体幹の傾きの指標

ステップ時間の左右差、体幹の傾きの指標

また自分の目で行っている歩行分析評価の補助にもなり、主観的になりがちな歩行時の問題点を客観的に評価でき改善のための治療にも役立てています。

計測のタイミングは、術前や術後に歩行が可能となった時点、退院時、その後の外来リハの時などです。外来では月に1回ほどのペースで測定しています。

導入後どのような変化がありましたか?

一番大きいのは、患者さん自身が自分の歩き方や、その変化を客観的に見て、問題点や改善した点を理解しやすくなったことです。

たとえば股関節の手術をした患者さんでは、動画だけでなく測定グラフを見ることで、骨盤の移動がどう変化したか等を視覚的に確認できます。それによって「手術した側にきちんと体重移動ができていて、以前よりも歩き方が良くなってきているんだ」と実感して、喜ばれる場面も増えました。

こうした“見える化”ができたことで、患者さんの意識も変わってきたと感じています。ご自身の状態を理解しやすくなった分、リハビリへの前向きな気持ちにもつながっていると思います。

リハビリの様子

歩行測定の重要性についてどのように考えていますか?

術後の歩行を考えるうえで、手術した側の脚にきちんと体重を乗せて歩けているかを確認することはとても大切だと考えています。もし術側に体重がきちんと乗れていなかったり、かばって歩くことで、同側の他の関節や反対側の関節、腰など、別の部位に負荷がかかり長期的にはそれが痛みにつながることが多いと感じているからです。

理学療法士の立場から見ると、下肢の手術の場合、骨盤の移動により手術した側に体重をしっかり乗せて歩けているか、ステップ時間の左右差や体幹の傾き等はどうか、さらに脚を後ろにしっかり蹴り出せているか、といった点は特に重要だと考えています。人工関節術後は特にできるだけきれいに歩けるようにリハビリテーションを行っています。
“きれいに歩ける”ということは、見た目だけでなく、筋肉や関節を機能的に効率良く使えているということでもあると思います。その意味でも、歩行機能をきちんと評価することは、今後2次的に生じる障害の予防や、転倒予防、日常生活動作の改善に欠かせないと考えています。

今後への期待を教えてください。

今後はリハビリにおいて障害予防、転倒予防という視点がとても大切だと考えています。AIの発展により歩行分析もより簡単に詳細なデータが測定でき、転倒リスクをより詳細に予測し転倒予防や今後の障害予防に役立つものになるとよいと考えます。

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